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グリーンランドの氷の異変とサステナブル

ここ数年、気温が急激に上がってきていると感じませんか?
北極圏にあるグリーンランドの氷は今までにない速度で溶け始めています。北半球最大の氷河であるグリーンランド氷床は1980年代の6倍の速さ、溶けた氷は1972年以降、地球の海面を約1.3センチ以上、上昇させています。
グリーンランドの氷河が溶けた影響は全世界の氷河が海水面に与える影響の40%を占めると言われ、東京の海面も何も対策をとらなければ、2150年には147センチ上昇することが予想されています。

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海面の上昇だけでなく、グリーンランドが位置する北大西洋は赤道から北上してきた海水が冷やされて沈み込む海洋大循環の要所で、淡水によって海水の塩分が薄まることになれば、海水が冷やされて沈み込むことが阻害されて大西洋の南北の循環が止まってしまうことが考えられます。
そのようなことが起きると赤道から運ばれる温かい海水が流れてこなくなり北米東岸や欧州は急速に寒冷化、アフリカの喜望峰沖、インド洋、太平洋は温暖化していきます。

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2015年のCOP21で採択された「パリ協定」では、「世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をする」という目標が掲げられました。

日本では総合エネルギー統計(資源エネルギー庁)から石炭火力、自家用車の順に二酸化炭素の排出量が多いことが分かっています。
国連広報センターが示す世界で起きている気候変動の最大の原因としては石炭、石油、ガスなどの化石燃料の燃焼であり、世界の温室効果ガス排出量の75%超、すべての二酸化炭素排出量のおよそ90%を占めています。

国連広報センターのサイトから抜粋すると、気候変動の主な原因はこちらになります。

<発電>
世界の温室効果ガス排出の大きな原因は、化石燃料の燃焼による電気と熱の生成です。電力のほとんどは今なお石炭、石油、天然ガスを燃やすことでつくられており、それによって二酸化炭素と亜酸化窒素が発生します。

<商品生産>
製造業と工業は、主に化石燃料を燃やして、セメント、鉄鋼、電子機器、プラスチック、衣服、その他の商品を生産するためのエネルギーを生成しており、それによって温室効果ガスを排出します。

<森林伐採>
農地や牧草地を作るなどの理由で森林を伐採すると、温室効果ガスが排出されます。樹木が伐採されると、樹木に貯蔵されていた炭素が放出されるからです。

<輸送手段の使用>
自動車、トラック、船、飛行機のほとんどは化石燃料で動きます。そのため、輸送は温室効果ガス、特に二酸化炭素の排出の大きな原因となっています。

<食料生産>
食料生産は、さまざまな形で二酸化炭素、メタン、そのほかの温室効果ガスの排出を引き起こします。

<建物への電力供給>
世界的に見て、住宅と商業ビルは全電力の半分以上を消費しています。建物の冷暖房のために石炭、石油、天然ガスを利用し続けると、大量の温室効果ガスが排出されます。

<大量消費>
あなたの家がどのような住まいか、あなたがどれだけ電気を使うか、どのように移動するか、何を食べるか、どれほどモノを捨てるかは、すべて温室効果ガスの排出に影響します。

参照:国際連合広報センター


気候変動は人類が進化・成長してきた中で経済を主とした過剰なものを見直す事を促されているのかもしれません。
サステナブルは持続可能を意味します。現状で進んでしまっている気候変動やプラスチックごみの問題に対してアイデアや人の生活様式を考慮したクリエイティブなデザイン、そして古来より使われている伝統技法や自然界の持つ多様な仕組みから学んだことを技術に活かすバイオミミクリー、革新的な技術をアレンジして組み合わせることで実現可能な解決策へと繋がる道が開けてくるのではないでしょうか。

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